精油の成分分析表の読み方 酸価から農薬まで

プラナロム社や健草医学舎ブランドの精油を購入すると、箱の中に『ケモタイプ精油成分分析表』というものが必ず入っています。
この成分分析表の読み方について簡単にご説明します。この成分分析表は捨てずにファイルすることをお勧めします。

分析表の上部欄

精油の供給者が品質を確認するために調べるもので、一定基準に満たないものは通常流通されないそうですが、消費者として内容を知ることは大切だと思います。

酸価

精油1g中の遊離酸を中和させるために必要な水酸化カリウムのmg数。
精油の酸化具合によって増える遊離酸を、アルカリでチェックする。精油毎に固有の酸価基準があり、樹脂や樹皮から抽出される精油は酸価が元々高い。

ケン化価

精油1g中のエステルのケン化価と、遊離酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数。
この数値が高いとエステル量が多く、通常値より低い場合は不純物の混入が予想される。

屈折率

アッペ屈折計という機器を使用し、ナトリウムスペクトルのD線という光線を用いて、精油の空気に対する屈折率を計測する。
純粋な精油であれば一定の範囲内の値となるが、それ以外の数値となる場合は不純物の混入が予想される。

比重

精油と蒸留水(20℃)における重量比。
成分によって比重が異なるため、通常と異なる数値の場合は含有内容が異なることがわかる。

旋光度

旋光計に精油を入れ、ナトリウムスペクトルのD線という光線を用いて測定すると、偏光面が右に回転する(D体(+))か左に回転する(L体(-))か、また度数がわかる。
精油毎に一定の範囲内の値になるため、それ以外の数値となる場合は不純物の混入が予想される。

農薬29種類 検出限界0.05ppm

一般的に蒸留法で抽出された精油には、重い分子の農薬は含まれにくいとされていますが、圧搾法で抽出される柑橘系精油には、果皮に残る農薬や防腐剤が混ざる場合が多く見受けられます。

以下が、29種類の農薬の化学成分名です。

  1. EPN
  2. イソフェンフォス
  3. エディフェンホス
  4. エトプロホス
  5. エトリムホス
  6. カズサホス
  7. キナルホス
  8. クロルピリホス
  9. クロルフェンビンホス
  10. ジメチルビンホス
  11. ジメトエート
  12. ダイアジノン
  13. チオメトン
  14. テルプホス
  15. トリアゾホス
  16. トルクロホスメチル
  17. パラチオン
  18. パラチオンメチル
  19. ピラクロホス
  20. ピリミホスメチル
  21. フェニトロチオン
  22. フェンスルホチオン
  23. フェンチオン
  24. フェントエート
  25. ブタミホス
  26. プロチオホス
  27. ホサロン
  28. ホスチアゼート
  29. マラチオン

分析表の下部欄については、後日ご紹介させていただきます。

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