精油(エッセンシャルオイル)とは
精油とは
植物が作り出す揮発性の香り成分を集めたものを『精油』といいます。
- 英語ではEssential oil(エッセンシャルオイル)です。
- 柑橘類の果皮を圧搾して得られた精油を『エッセンス』と呼ぶことがあります。
このWebサイトでは全て『精油』に統一します。
※精油を『アロマオイル』と呼ぶのは誤りです。
精油には『油』という字が入っていますが、オリーブオイルのような油脂ではありません。
油に溶けやすく、水に溶けにくいという性質を持つものです。
※精油はお風呂のお湯に入れても、殆ど溶けません。
精油は原液で使用すると身体に強く影響する場合があるので、植物油などで希釈して使用します。
精油の選び方
日本では公的に定められた、精油の品質基準がありません。
従って、どのようなものが『精油』という呼び名で販売されているかわかりません。
この精油を使うアロマテラピーは、心身の健康や美容の目的で行う植物療法の一つです。
ですから、使用する精油の品質がとても重要です。
精油の選択基準
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原料となる植物の学名が特定されていること。
原料となるタイム、ユーカリなどは多くの種類が存在しており、アロマテラピーで使用する際に注意が必要なものがあります。
その判断をするためにも、学名が特定されている必要があります。 -
精油に含まれる成分を分析し、一定の基準に従って(ケモタイプ=化学種)分類を行っていること。
同じ学名の植物であっても、育った環境によって精油の成分構成が大きく異なる場合があります(ケモタイプ=化学種と呼びます)。
精油に含まれる成分によっては乳幼児や妊産婦に使えなかったり、既往症やアレルギーを持つ方に危険なものがあります。
成分がわからないものはリスクが大きいため、アロマテラピーで使用するのは避ける方が賢明です。 -
国内の公的指定機関で分析済みの『公的指定機関検査分析済み精油』であること。
メーカーの分析結果よりも利害関係の無い第三者機関が検査・分析した結果の方が信頼性が高いのが普通です。
精油の殆どは輸入品であることから、製造時に検査・分析されたデータよりも、輸入する時期に検査・分析されたデータの方が現実的です。 -
芳香成分だけでなく、農薬や酸化防止剤についても検査し、結果に問題が無いこと。
柑橘類の果皮から得られる精油は農薬の混入が多いため、注意が必要です。
精油の使用期限を延ばす目的で酸化防止剤を添加する業者もいるため、注意が必要です。
雑貨の精油と、食品添加物の精油
日本で精油は『雑貨』もしくは『食品添加物』となります。これは商品の品質にかかわらず、輸入する際の申告によって決まります。
全く同じ精油でも『雑貨』として輸入すれば『雑貨の精油』となり、『食品添加物』として輸入すれば『食品添加物の精油』となります。
この違いは、品質によるものではないという点に注意してください。『食品添加物の精油』だから品質が確かということではないのです。
世の中に流通している多くの精油の中から、品質の確かなものを選ぶこと。これが、アロマテラピーを安全に行うための第一条件です。